【社会】国内の世界遺産、4割が落書き被害…朝日新聞調べ

2008年07月22日 23:41

★国内の世界遺産、4割が落書き被害 本社まとめ

各地の名所・旧跡で落書きが相次いでいるのを受け、朝日新聞が国内11の世界文化
遺産を構成する建物など計62件について管理者や教育委員会などに実態を聞いた
ところ、回答した57件のうち4割にあたる23件が落書き被害に遭っていた。多くが
対策に取り組んでいるが、最も効果的なのは「きれいにして、落書きがしにくくすること」
のようだ。

「山中」「WAKAYAMA」「八戸」……。世界文化遺産「古都京都の文化財」の一つ、
比叡山延暦寺(大津市)の文殊楼の壁や柱には、おびただしい数の落書きがある。
鋭利な物で削り取る手口が大半で、修復するには建て替えるしかないという。

姫路城(兵庫県姫路市)の白壁には96年、黄色のペンキで実在の人の名前や
住所などが書かれた。原爆ドーム(広島市)には01年、外壁に人種差別に反対する
趣旨の英語の落書きがされた。

「とにかくきれいにすることが大事」というのは仁和(にんな)寺(京都市)。くぎの
ようなもので二王門付近の土塀などに名前や日付を刻みつけられることが多かったが、
05年に塀を塗り替えたところ被害はなくなった。担当者は「落書きが一つでもあれば、
自分もやってしまえという心理が働くのでは」とみる。

一方、歴史的価値を持つ落書きもある。金峯山寺(きんぷせんじ)(奈良県吉野町)の
蔵王堂の屋根裏や柱には、約400年前に建築された時の大工のサインや、歌人が
訪れた時に詠んだ歌などが書かれている。世界文化遺産ではないが、浄瑠璃寺
(京都府木津川市)の国宝三重塔の内壁からは07年3月、平安時代末〜鎌倉時代
初めの落書きが見つかった。

京都精華大マンガ学部のヨシトミヤスオ教授は「後世に大きな意味を持つ落書きも
ないわけではないが、文化財指定を受けているものに書くのは犯罪。文化財は公共
の物という意識を社会全体で高めることが必要だ」と話す。
>>>http://www.asahi.com/national/update/0722/OSK200807220098.html(一部略)


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