★国籍法改正が参院でストップ 組織による妨害工作の可能性も
・国籍法改正案は、最高裁の違憲判決を受けたことから改正に与・野党の異論はなく、衆・参それぞれ
一日の審議で可決させることが合意されていた。
ところが、外国人排斥ともとれるような反対意見が法務委員などへファクスで数多く寄せられた。
そのため、一一月一八日の審議では、自民や民主の議員から法改正に慎重な質問が集中した。
稲田朋美議員(自民)は「最高裁から(判決が)出たんだから変えるのは当然だという無責任な考え方で
改正をしてもらっては困る」と、驚くべき反対意見を展開。さらに「これは司法権による立法府への
介入の恐れがあったのではないか」と続けた。
民主党の古本伸一郎議員は「真正なる日本人の血統」という言葉を繰り返し、偽装認知防止策を訴えた。
衆院で可決されたにもかかわらず、反対派議員は反対集会を行なうなど、この法案への反対を訴えていた。
その中心メンバーが、平沼赳夫議員や稲田議員、山谷えり子議員ら、歴史修正主義者たちだった。
参院では、自民党が強硬に慎重審議を主張し、これに民主党が応じたため、審議日数を二日とし、
参考人から意見を聴取することになった。二人の参考人からは、DNA鑑定は人権侵害の恐れがあること、
違憲審査が認められている以上立法権を侵害したことにならないなどと、改正反対派の主張に反論した。
しかし、この参考人質疑後、参考人の意見を全く蔑ろにする質問が行なわれた。
新党日本の田中康夫議員は「すべての認知にDNA鑑定を義務付けるべき。偽装認知奨励法に
ほかならぬと懸念されている本法案は、人身売買促進法、小児性愛黙認法と呼び得る危険性を
はらんでいる」とまで言い放った。まるで外国人を見たら犯罪者と思えと言わんばかりだ。
田中議員は独自の法改正案を主張。「国民新党の亀井静香代表代行や民主党の鳩山由紀夫
幹事長からも法案修正を勝ち取って衆議院に差し戻してほしいと激励を受けた」と述べた。
審議終了後、社民党の議員は「自民党だけでなく民主党の対応がひどかった」と怒りをあらわにした。
公明党議員は「過半数の民主党が採決すると言えばすぐにできた。民主党の千葉景子議員は
速やかに採決をするよう主張したが、他の民主党議員に反対され孤立した形で気の毒だった」と語った。
今回の国籍法改正法案の審議過程で見えてきたのは、排外主義、歴史修正主義者が自民党だけで
なく民主党、さらに市民派と言われる議員にも見られたことだ。川田龍平議員も自身のホームページで
反対を表明し、稲田議員らと同様の主張を行なった。
今回の改正は、胎児認知には国籍を認め、出生後認知にはさらに婚姻要件を課すことが憲法違反と
されたのであり、婚姻要件を削除しただけの改正だ。さらに偽装認知の防止策として罰則規定を新たに
設けているのだ。なぜ、法案審議が偽装認知の防止に集中するのか理解に苦しむ。(以上、一部略)
=坂本洋子・mネット・民法改正情報ネットワーク共同代表
・法務委員会に所属する国会議員の各事務所には、国籍法改正反対のファクスが大量に届く現象が
起こっているという。ある国会議員秘書は、「連日、事務所には二〇〇通以上のファクス、加えて
メールに電話対応と、事務所機能が完全に麻痺してしまい、通常の業務が滞る状態が何日も
続いています」と困惑している。
ファクスの内容は、ほぼ同じ内容をなぞっただけの「コピー&ペースト」で、チェーンメール、組織票と
呼べるようなもの。閣僚経験のある別の与党議員事務所秘書は「法案の問題点を精査していない
理解の浅さからくる発言ばかり。しかもほとんどが匿名なので対応もできません。内容は『外国人との
婚外子に国籍を与えるにはDNA鑑定を』と国籍法の問題と『認知』の定義の問題を混同しているものが
多いですね。しかしそもそも現状の認知制度が血縁関係の厳密な認定を求めていません。ならば、
外国人との子ばかりではなく、日本人同士の場合を含めて、認知のありかたを議論する必要が
あるでしょうね。むしろ法案成立の阻止に効果がない空回りした運動ですよ」としている。
なお、ある議員事務所では「ネットなどで『議員にFAXを送れ』などとしている煽動者を特定してください」と
威力業務妨害で、警視庁麹町警察署に被害届を提出している。
=小谷洋之・ジャーナリスト (以上、抜粋)
ttp://www.kinyobi.co.jp/backnum/antenna/antenna_kiji.php?no=419
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